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平成21年6月12日 泉田知事定例記者会見要旨

2009年06月15日

こちらから録画をご覧いただけます

1 日 時  平成21年6月12日(金)

2 場 所  記者会見室

3 知事発表項目
 ・新潟水俣病問題について

 ・新潟県内経済の概況(3月~5月)について

 ・「佐渡-羽田航空路」首都圏アンケート調査結果について

4 質疑項目一覧

 ・新潟水俣病問題について

 ・新潟-佐渡航路への支援について

 ・「佐渡-羽田航空路」首都圏アンケート調査結果について

 ・市町村負担金等について

 ・新型インフルエンザ対策について

 ・技術委員会のあり方について

 ・放鳥したトキへの住民票の交付について

 ・鳩山総務大臣の辞意について

5 知事発表(13:01~13:14)

(新潟水俣病問題について)(文頭に戻る)

 水俣病が公式確認されてから今日で44年になりましたので、所感を申し上げたいと思います。
 新潟水俣病は、2度目の有機水銀中毒ということで発生しました。そして、大変多くの方々が今も(健康)被害で苦しんでおられます。この新潟水俣病というのは一体何だったのだろうかと振り返ってみますと、高度経済成長期に公害という「しわ寄せ」を受けた方々に対し、社会として対応できなかった。それがまだ現在においてもできていない。一損害賠償事案ということではなく、社会の歪みが端的に表れた事件だったのではないかと受け止めています。そして犠牲になられた多くの方々が声を上げ続けたということで、結果として様々な公害規制が行われ、現在、この新潟に住む我々は、当時に比べると格段に安全な環境で生活できる。そういう環境、社会の仕組を獲得したということだと思っています。
 今も(健康)被害で苦しむ多くの方々のこれまでのご苦労に対し、我々は感謝の気持ちをもって受け止める必要があるのではないかと考えています。そして被害者の苦しみが少しでも和らぐように、県としても今後取組を進めていきたいと考えています。

(新潟県内経済の概況(3月~5月)について)(文頭に戻る)

 県内経済の概況です。基調判断として「県内経済は、底入れの動きが見られるものの、引き続き悪化している」と判断しています。前回に比べると「上方修正」です。何が上方修正されているのかというと、特に昨年の秋のリーマンブラザーズショック以降、家電、自動車等を中心とした輸出産業の落ち込みが、新潟県内にも2次、3次、4次下請けというところに大きな影響を及ぼすというような形で波及しています。有効求人倍率も現在0.46倍です。数字で言いますと、実に半年で2万人近い求職者が増加しているということです。そういった中で、今回「底入れの動きが見られるものの」という判断を追加しました。雇用については「景気の遅行指数」と言われています。今後も雇用状況がどうなっていくのか予断を許さないということだと思っています。一方、生産面を見ると、少し薄明かりが差してきているという捉え方ができる要素も出てきていると思います。具体的に申し上げると、「鉱工業生産」を「一部下げ止まりの兆しが見られるが、減産の動きが続いている」としています。特に注目したいのは、毎月月末に「予測修正率」を取っています。それは何かというと、営業現場から報告される数字に基づいて生産数量を2ヵ月前、1ヵ月前と企業は修正していくわけです。今回、景気後退局面で、初めてプラスになりました。どういうことかと言うと、2ヵ月前に予測した状況よりも物が動いているということから、2ヵ月前の予測に反して少し生産活動を強めなければいけないということで、予測修正率がプラスに動いたということです。これは微分の世界ですから、水準が改善したということではないですが、(予測が)外れる方向が「思っていたよりも売れない」ということではなくて、「思っていたほど悪くなかった」という外れ方をしたということですので、底入れの動きも見られると受け止めています。
 しかしながら、現在の水準自体が今後どうなっていくのか不安定要素はあります。例えばサービス面で考えれば、新型インフルエンザの影響がマイナスに効いてきているということは間違いない事実だと思います。為替レートがどうなるかということも懸念材料のひとつだと思っています。ちなみに為替レートを振り返ってみますと、昨年の9月頃は1ドル約110円でした。それが今年1月に一番円高に触れた時には1ドル約90円まで行ったと。この間、約20%の円の切り上げがあったわけですが、今回、政府は通貨政策に一切手を打たなかったところに、私は大変問題が大きかったと受け止めています。今まで20%も円が切り上げられた時に、一切為替介入しなかったことが本当にあったのだろうかと思っています。某車のトップメーカーは、約2兆円の利益を上げていますが、アメリカで物が売れないという効果よりも、その大部分については為替差損で発生した損害が企業収益を押し下げたという現実もあるわけです。為替レートが動くと、やはり輸出関連産業、特に日本を支えている基幹産業が大きなダメージを受けて、それが雇用に波及していくという構造になっています。同時に生産が落ちることによって、消費は動いても1~2%しか動かないのですが、設備投資の場合は30%、40%減ということがすぐ起きてしまうというのが現実です。そういったところで、経済全体に変調をきたしてしまうということが、この半年の間に起きてしまったということです。やはり為替に注目していく必要があるのだろうと(思います)。今日のところ約97、8円ということで、私は「もう少し安くてもいいのではないか」という思いはありますが、変動リスク要因というふうに捉えながら、少し円安に誘導するという必要もあるのではないかと思います。これは日本の基幹産業のダメージを抑えるということになる。貿易収支が大幅に減ったという原因も、過度な円高の効果を見逃すわけにはいかないと思っています。必ずこれは雇用面に影響が出てくるということです。
 そういった中で、今比較的安定している状況を、何とか落ち込まないように引き続き手当をしていきたいと思っています。6月は統計が来ていないので分かりませんが、倒産件数についても、新潟県を見ると5月までで言うと前年よりも金額、件数とも低い水準ですので、一定の政策効果はあるだろうと受け止めています。ただ、これが景気の本格回復に結び付いていく状況を作っていかなければいけない。財政出動を「悪」と捉える向きがありますが、大幅な外的要因において需要が落ちている中では、官公需が出動する以外に需要を喚起する方法はありません。緊急事態を脱したという認識は持つべきではない。必要な対策はしっかり打っていく必要があると考えています。県もその方針で対応していきたいと思います。
   ※報道資料  ※新潟県の経済動向  ※主要経済指標

(「佐渡-羽田航空路」首都圏アンケート調査結果について)(文頭に戻る)

 佐渡-羽田航空路の開設に向けた事業計画を策定するにあたって、アンケートを実施しました。有効回答数は2000人です。首都圏1都3県の居住者を対象に、Web(インターネット)を活用したアンケートですので、本当にフラットかどうかというところは若干図りかねるところはありますが、年代構成は20代から60代までバランスを取った上での調査ということです。
 アンケートの目的は「(佐渡観光の)新規需要開拓ができるのだろうか」という観点で調査しています。「佐渡-羽田航空路が出来た場合、航空機を使って佐渡を訪れてみたいと思いますか」と聞いてみると、やはり「機会があれば訪れてみたい」という人が7割弱おられました。実際に「今まで佐渡を何回訪れたことがありますか」と聞いてみると、2000人のうちの約8割の人は「行ったことがない」ということです。行ったことのない人が約8割いて、行ってみたい人が全体母数に対して約7割という状況です。「行ったことがない人」に「今後佐渡を訪れてみたいと思いますか」とお聞きすると「行ってみたい」と。これは全体傾向と一緒で、結局、行ったことのある人、ない人を含めて約8割の人が「佐渡には行ってみたい」とお考えであったということです。では、「これまでに佐渡を訪れたことのない理由はなんですか」と尋ねると、「遠いから」、「交通の便が悪いから」という答えを足し算すると、約50%ということになります。交通の便が良ければ「行ってみてもいい」ということを示唆していると受け止めています。
 もう一つ聞いていますが、「佐渡-羽田航空路開設後の移動手段の意向」を聞くと、「往復で異なる移動手段を利用したい」というような回答もありました。もし佐渡空港を就航した場合は、現段階で片肺飛行のような形で飛ばさないといけないのですが、ツアーを組める可能性はあるのかな、と受け止めています。
 新規の需要開拓をどう捉えるかということですが、「路線を作れば人が来るというわけではない」というのは一面の心理だと思います。一方で「路線がなくなれば人が来なくなるよ」というのも一面の心理かなと思っています。小木-直江津航路を1便化する際に様々な議論がありました。来たい人はやはり来るだろうと。1便化するとどういうことになるのかということで、結果として「1隻減らす」という対応を取った結果、小木-直江津航路の利用者が大幅に減ったという現実があるわけです。実際に移動してみようということで時間表を眺めてみると、使い難いスケジュールという部分も認めるべきだろうと思っています。利便性が高まることによる需要喚起の可能性も、佐渡-羽田線を考えていく上で織り込むべき要素だろうと受け止めています。
  ※報道資料

6 質 疑(13:14~13:45)

(新潟水俣病問題について)(文頭に戻る)

Q 
 冒頭の新潟水俣病についての所感では、本日、新潟水俣病阿賀野患者会の会員が、新潟では第4次となる訴訟を提訴したことについての言及がありませんでした。提訴にあたっての会見を見てきたところ、80代、90代、という原告もいる中で、「生きているうちに早く救済してほしい」という声もありました。こうした声というのは、前回の政治決着のときも言われていたことで、10年以上経ってもまだ解決していない現状と、行政の認定制度に期待できないということで裁判に打って出ざるを得ない原告達の思いを、知事はどう考えていますか。

A 知 事
 先程申し上げたとおり、被害者が救済されていないということだと思っています。最高裁の判決が出た後、「行政と」と言うと誤解が生じるので「国と」ということです。国と最高裁の基準が乖離している状況が解消されていません。やはり基準の考え方を見直すべきだろうと思っています。新潟水俣病に関してということではありませんが、実際、基準のあり方については原爆訴訟等、他の訴訟でも疑義が生じているわけです。今の基準で良いということであれば、もう少し国が説明しないといけないと思います。普通に考えていくと、最高裁が認めた基準でなぜ国は審査ができないのか。一般の人は全然理解できないと思います。多分、今聞かれている記者の皆さんも、なぜ国がそこまで基準を変えないで済んでいるのか理解されていないと思います。もし変えないということであれば、ちゃんとまず説明するということが前提ではないかと(思います)。そうでなければ、時間がなく被害者の皆さんが苦しんでおられる中で、今の基準を維持していくというのは私は問題ではないかと思っています。県としては被害者の苦しみが和らぐように、必要な対応を取っていきたいと思います。

Q 
 基準を見直さない理由として、国の方が「最高裁判決は直接基準の見直しを国に求めているものではない」という言い方をしています。それに対して患者側の反発も強まっているわけで、そういった国の議論というものを知事はどのように考えていますか。

A 知 事
 裁判というのは個別事例で審査するという原則になっているわけで、そんなことを言ったら全ての案件が個別案件にしかならないわけです。個別の案件を踏まえて一般的な基準をどうするかというのは、やはり行政が取り組むべき課題だと私は思います。

Q 
 患者会からは、基準の見直しを巡って「県に対しても検討会を設置してほしい」という申し入れが先般ありました。それに対して県は「できない」という回答をしましたが、あらためて難しいと考えていますか。

A 知 事
 以前、質問されたことに対して答えたものと同じです。もう一度お答えしますが、これは「法定受託事務」になっています。一部の法律関係者が「国と地方は対等だから、基準を独自に設定してもいいじゃないか」と言われていることは承知しています。しかし、それは法曹界で一致した考え方ではないということが1点。それからもうひとつ、もし国の基準に従わなくて、自治体で独自に対応して良いということがもしこの世の中に存在するなら、「地方分権」という必要がないわけです。不正経理の問題とか、国の基準に従わない支出については住民訴訟も対象になってくると。場合によっては認定行為自体が国の基準に従っていないので、取り消し訴訟の対象にもなり得るわけです。そういう行政法体系全体の問題として県が対応できるのかといえば「できない」という法体系になっているわけです。それで、県に独自の基準で審査を求められても、それは現行法体系の中では対応困難ということです。

Q 
 独自の基準で審査してほしいということよりも、「まずできるかどうか検討してほしい」という趣旨で検討会の設置を申し入れていたわけです。検討会を設置してしまうと、そういう前提になってしまうと・・・。

A 知 事
 するまでもなく、ここの疑問に答えてくれないと単に公健法(公害健康被害の補償等に関する法律)だけの話をされても、では他の財政法の問題はどうするのでしょうか。会計法の問題はどうするのでしょうか。行政事件訴訟法の問題どうするのでしょうか。「それは知ったことではありません」ということであれば、そもそも検討する段階に行かないのではないでしょうか。

Q 
 先日、私がこれを聞いたのは5月の記者会見でしたが、そのとき知事が回答した中で「最近、またお金に焦点が当たってきていると思う」とか「基準の見直しは、お金の話に特化してしまって、一般の人が引いてしまうので差別・偏見の解消につながらない」といった趣旨の発言に対して、患者団体の方から「お金と結び付けてしまうと、自分達が物取りのように誤解されてしまう」というようなことを、この前申し入れの際にも言っていました。知事としてはそうした趣旨があったのかどうか伺います。

A 知 事
 まず、質問が違っていますよね。私が言ったことと違った聞き方をされていると思います。さらに言うと、私はずっと「お金に焦点を当てるべきではない」ということを申し上げてきています。この水俣病の問題とは一体何なのかというと、お金の問題だけではないのです。偏見の問題があるわけで、地域の中でまさに今言われた「物取り」というふうに錯覚されてしまう。その結果、「水俣御殿」という言葉が存在してしまっている。そういう形で差別が生じるような方向に、皆さんがどう報道されるかというところが私は重要だと思います。(そういう方向に)持っていくのはいかがなものかということを申し上げています。偏見、差別、誤解を生んでいる原因は一体何なのか。よく「車座集会をやって、行政が偏見を取り除くべきだ」という主張がありますが、関心のない人はそういう集会に出てきてくれないのです。では、一般の人はどうして少し引いてしまうのかと言えば、特に「プッシュ・メディア」ということになると思います。何気なく聞いていることの中から(受動的に)情報を受け取る。この偏見というのはどうしてできたのかということになると、わざわざ自分から(能動的に)情報を取りに行って偏見を作ってきたということなのか、そうではない部分があるのではないか、ということを考えると、焦点の当て方をお金に当ててはいけないということを申し上げています。

Q 
 一方で、「質問が違う」と言っていましたが、お金に焦点が当たってしまうことで、差別・偏見が助長されるという趣旨ですよね。逆に患者団体側からすると、「補償を求めるのは正当な権利であって、そういうことを通じて差別・偏見を解消したい」と考えているようですが、焦点が当たるから結果的に差別につながるのでしょうか。

A 知 事
 何回も申し上げているように、刑事補償をするときにマスコミは「いくら刑事補償をもらいました」と報道しますか。水俣病の場合、「いくらです」と金額を報道します。

Q 
 金額だけ報道しているとは思いませんが。

A 知 事
 刑事補償とか犯罪被害者給付法(犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律)があります。「突然、通り魔に遭ってしまった」という人を社会全体でサポートしようというときに、お金を給付する制度があります。そこで個別にいくらもらったかを報道していますか。報道していません。金額に焦点を当てるようなことはするべきではないと申し上げています。
 
Q 
 見解が相違する部分だと思いますが、こちらとしては金額そのものに焦点を当てているわけではなくて、「補償」を求めている気持ちを表現していて、別に金額の多寡を一番の報道のターゲットにしているわけではありません。

A 知 事
 「合意しないところはどこですか」という話になっていくときに、金額の話になっています。つまり、政治決着のときがいくらで、今回はいくらで、その差額がいくらという話をよく報道しています。

Q 
 それよりも基準の話や、救済対象の話の方に主眼を置いていると思いますが。

A 知 事
 私はそうは見えません。ではどうして一般の人が全く集会に出てこない中で、偏見を持つ社会になってしまったのでしょうか。結局、集会に出てきてくれない人に対して「どうメッセージを出していくか」です。私は何度も申し上げていますが「水俣病は一体何だったのか」、「今、我々がどうして素晴らしい環境の中で生きていけるのか」を考えると、こうして苦しんでこられた方々が、声を上げてきたおかげで環境規制が強化されて、我々は高度経済成長期よりも安心できる環境を手に入れています。まさに、感謝の気持ちを持って被害者の皆さんに接していかなくてはいけないと私は思います。そこのところを何度言っても伝えていただけない。皆さんが書かれるのは、「政治決着のときはどうで、今回はどうだ」ということです。金額の話をするべきではないと思います。

Q 
 知事は自身のメッセージが伝わっていないと言いますが、それは各メディアも報じていると思いますし、金額に焦点を当てた報道になっているとは思いませんので、そこは見解の相違だと思います。

(新潟-佐渡航路への支援について)(文頭に戻る)

Q 
 佐渡-新潟のカーフェリーの件ですが、今、佐渡市が助成する形で1000円割引(本土発乗用車往復運賃特別割引)で予約状況も良いということです。とりあえず、市の支援という形では、夏の繁忙期前までの7月末までですが、県として支援という表現がいいかは分かりませんが、社会実験的なものをやっていく考えはありますか。

A 知 事
 各党からも要望を受けました。公明党からは直接的に要望を受けました。何らかのことを考えていきたいと思います。

Q 
 何らかのこととは、言える範囲でもう少しかみ砕いて・・・。

A 知 事
 まとまったところで、また皆さんに報告させていただきたいと思います。

Q 
 時期としては、お盆明けとか、秋以降ですか。

A 知 事
 そういうことを詰めないといけないので、固まったところで報告させていただきたいと思っています。

(「佐渡-羽田航空路」首都圏アンケート調査結果について)(文頭に戻る)

Q 
 前から事業計画案を県議会に示すと言っていましたが、この「示す」というのは事業計画を採決なりで県議に見てもらって承認してもらうとか、佐渡-羽田便を今後どうするかを6月県議会で決めるということでしょうか。そこで言う事業計画案はどこまで詰めたものでしょうか。色々な選択肢があると思いますが、「県としては3セクでやりたい」とか「この会社にお願いしたい」など、どこまで詰めたものを出す予定ですか。

A 知 事
 まず、イメージが沸くレベルのものが必要だと思います。これは(議会の)議決事項かというと議決事項にするにはハードルが相当高いと思うので、事業計画として示した上で議論いただくことで精一杯だと思います。

Q 
 イメージが沸くレベルというのは、収支も含めて色々な案を示すということですか。

A 知 事
 可能性として、「県民負担がこれくらい生じる可能性があります。しかし、羽田空港の拡張に合わせて路線を取れなかった場合は、佐渡空港のあり方も含めてどうしますか」という議論です。時間的な制約がありますので、6月議会で揉んでいただいて、仮に枠を取らないということであれば、佐渡空港を作っても、一体どこに飛んでいくのかという問題も残ります。(滑走路を)2000メートル化したら大型機ですから調布飛行場には降りられないし、「佐渡-伊丹」を考えるのでしょうか。ノーアイディアということであれば、空港のあり方、そもそも(滑走路を)2000メートル化することがいいのかという原点に戻った議論をする必要があると思っています。

(市町村負担金等について)(文頭に戻る)

Q 
 「国の職員の人件費まで都道府県に負わせることはどうなんだ」と知事会から批判的な声が出ていたと思いますが、(県の行う建設事業等の市町村負担金については)その点、知事はどう考えますか。

A 知 事
 (県が行う建設事業等の市町村負担金については)今、調べているところですが、「概ねこんな感じかな」と言う数字を申し上げると、平成21年度の当初予算ベースで55億円程度になります。「なぜそんなことになるのか」ということですが、補助金制度があって、国が「どういう費目をどう盛り込むか」を決めてきます。それに基づいて請求する仕組になっているので、今の補助金制度を維持すればこういうことになると受け止めています。
 従って、直轄事業負担金の問題のみならず、補助金制度のあり方も含めて、県と市町村だけの関係では解決できない問題で、国と自治体という関係の構造を見直さなくてはいけないという課題だと受け止めています。結局、縦系列で国が都道府県に求めているものが、波及して市町村に行っている部分があると考えています。ただ、直轄事業負担金で問題になっているものは、退職手当、庁舎等の地域に直接受益がない経費が含まれていますが、県と市町村の関係では「ない」と認識しています。
 もう一つ決定的に違うのは、元々事業をする際に負担割合をどうするのかですが、法律で決まっていて自動的に出さなくてはならないという話ではなくて、(県議会で)議決をいただいた上で、(市町村に対し)「負担割合をどうしますか」と相談をした上で賦課しています。法律で負担割合が決まっていて、有無も言わさず請求された金額を出さざるを得ない国の負担金制度とは性質を異にしていると考えています。
 市町村から要望があれば、どこまでも開示しますし、来年度以降はもう少し丁寧に説明してもいいという部分もあると思うので、どう対応するか検討しているところです。

Q 
 55億円というのは、どこがどこに負わせているお金ですか。

A 知 事
 55億円は負担金総額で、人件費分は現在精査中ということです。

Q 
 人件費というのは、主に給与ですか。

A 知 事
 そうです。

Q 
 いつくらいまでにまとまるか、という目途はありますか。

A 知 事
 今、この時点では分かりません。

Q 
 来年度は丁寧にもう少し説明していきたいということですが、本年度分についてはどのように考えていますか。

A 知 事
 要望があれば話をしていくということです。

Q 
 今日、麻生首相が地方分権改革推進本部の会合の中で、直轄事業負担金の見直しを関係閣僚に指示したということです。具体的には特に発言していませんが、そのことについて所感をお願いします。

A 知 事
 把握していませんが、本来、日本の国をどういうふうに運営していくのかという問題に、この直轄事業負担金の問題というのは、一般の国民の皆さんにとって分かりやすい形で提示できるものと思っています。そういう意味で、より生活者、国民、県民の皆さんの意思が反映するような制度設計をしていく方向に踏み出してもらえたということであれば、大変良いことだと思います。もしそういう指示が出ているのであれば、ブレないで邁進してほしいと思います。

(新型インフルエンザ対策について)(文頭に戻る)

Q 
 新型インフルエンザの件でフェーズ6に上がって、県の対応も発表されていますが、あらためて県としてどう対応するかお願いします。

A 知 事
 先日、第6回目の新型インフルエンザ対策本部会議を実施しました。インフルエンザウイルスの特徴ですが、湿度・温度が上がるということで、少し活動が弱まると認識しています。そして、致死率等を見ても通常のインフルエンザ程度だろうと認識していますので、基本的には現在の体制で対応を続けていきたいと思っています。前回のぶら下がり会見でも申し上げましたが、妊婦、持病をお持ちの方々は重症化するケースもあり得ると思っていますので、こういった方々に対して一般的な呼びかけではなくて、医師会等を通じて直接インフルエンザ対策が相談できるような体制を構築していきたい(と思います)。また気温が下がって湿度が低下してくると、インフルエンザウイルスの再活性化のリスクがありますので、第二波に備えて準備をしっかり進めていきたいと思っています。

Q 
 先日、新潟市で発生した女子学生においては、今の国の法律の運用上、1週間入院措置という形になっていて「本来ならそこまでしなくてもいいのではないか」という専門家の意見もありますが、国は1週間入院で対応することにしています。そういった部分の運用をもっと改善していくべきかどうか、知事はどう考えていますか。

A 知 事
 (新潟県新型インフルエンザ対策専門委員長の)鈴木先生とも、以前相談させていただきました。現在での対応としては「妥当だろう」という先生の認識でした。対策本部としても、新型インフルエンザにどう対応していくのか。ワクチンが製造される前と後で違いがあっても、合理的な違いではあり得るだろう。現段階で積極的にさらなる緩和をすべきという蔓延状況でもないと認識していますので、当面これまでの体制で行くということです。

(技術委員会のあり方について)(文頭に戻る)

Q 
 柏崎刈羽原子力発電所の運転再開について、先般、国の原子力委員会の近藤委員長が新潟県の技術委員会の存在について「専門家の濫用ではないか」といったような趣旨の発言をされました。それについて、立地自治体として独自に安心・安全を判断したいという趣旨での技術委員会の存在理由だと思いますが、国の委員長の発言に対して、所感をお願いします。

A 知 事
 なぜ新潟県が、技術委員会を設置しなければいけなかったのかというところに振り返っていただきたいのですが、「国の審査が信頼できない」という声があったがために設置されたという経緯があります。実際、データ改ざんが東京電力で行われたわけですが、逆に言えば「見逃した」ということにもなっているわけで、今の体制で信頼感が得られていないから、新潟県が独自で技術委員会を設置せざるを得なかったわけです。そこのところの不安、不信の解消策が示されないまま、今言われたような「専門家の濫用」にはあたらないと思います。

Q 
 「屋上屋を架す」という指摘の一方で、他の立地自治体でも「独自の委員会を作ろうか」という動きも見られていますが、それについてはいかがですか。

A 知 事
 今の質問は本質的な問題を含んでいると思います。原子力問題というのは社会的に微妙な部分を含んでいるということから、大学において原子力工学科が名前を変えてきたという歴史があります。今回、委員会を組織するときに大変苦しんだのは、専門家の先生が限られている、人材が限られているというところです。従って、各自治体で設置しようとしても、おそらく設置しきれないだろうと私は思います。既に国の委員をやられている先生、そして新潟県で委員をやられている先生が三重複、四重複というような形にならないと、おそらく設置できないと思います。そうなってくると、一体そもそも最初の国がどのようにして安全性を確保するかという部分の制度設計がうまくいっていないというところに跳ね返ってくると思います。地元の不安を解消できるような安全審査体制が含まれていないが故に、自治体が判断を求められる。自治体が判断を求められると、極めて専門技術的な話ですから、専門家のアドバイスがなければ判断できないという状況になっているわけです。やはり、国が住民の不安を吸い上げて、それに的確に答えられるような制度に見直していくということが喫緊の課題になっていると私は受け止めています。

Q 
 制度の見直しということですが、具体的な提案はありますか。

A 知 事
 今この場で、直ちに申し上げるほど単純ではないと思います。少なくても現在新潟県としては大きく被災した原子力発電所を抱えている状況ですので、「屋上屋だから、直ちに技術委員会の先生が要らない」という話には絶対にならないということです。

(放鳥したトキへの住民票の交付について)(文頭に戻る)

Q 
 富山県黒部市に飛来したトキですが、住民票の交付が決まりました。これについてあらためて所感を伺います。愛称が「トキメキ」に決まったそうですが、印象をお願いします。

A 知 事
 佐渡で放鳥した「トキ」に住民票を出していただいたと。多くの県民に限らず国民に関心を持っていただけるということですので、喜ばしいことだと受け止めています。環境が荒れる中でトキが絶滅していったという歴史に鑑みると、トキに来てもらえるということは環境が良いことの証明にもなっていくと私は考えていますので、トキが飛来したことを喜んでいただける。そういう形で日本全国に環境問題(への意識)が広がっていくということは、経済的にメリットがあるのだろうと思っています。

Q 
 「トキメキ」の印象は。

A 知 事
 色々な説がありましたよね。苗字と名前が付いてくるのかと思ったので、一瞬「ウッ」と。今、感想を求められても「ああ、そうか」という感じです。国体を意識してもらえたのでしょうか。そうだとすると、国体開催県としては嬉しいと思います。

(鳩山総務大臣の辞意について)(文頭に戻る)

Q 
 日本郵政の西川社長に「辞めてくれ」と求めていた鳩山総務相が辞意を固めたということです。その受け止めと、本県にどのような影響があるのか想像できるものはありますか。

A 知 事
 今日のタイミングで、鳩山大臣が辞意を固めたというのは事実ですか。
 
Q 
 弊社では配信しています。

A 知 事
 できれば一度確認してから、コメントさせていただきたいと思います。

※文中の(  )内については、広報広聴課で加筆したものです。

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