1 日 時 平成21年11月11日(水)
2 場 所 記者会見室
3 知事発表項目
・地震保険等普及のための補助制度の開始について
・北陸新幹線負担金に関する県からの質問に対する対応状況について
4 質疑項目一覧
・北陸新幹線負担金に関する県からの質問に対する対応状況について
5 知事発表(10:01~10:17)
(地震保険等普及のための補助制度の開始について)(文頭に戻る)
本県の地震保険加入率は、建更(建物更生共済)も含めて全国15位という状況です。短い間に大きな地震を複数回経験しているので、地震保険の加入率をぜひ上げていきたいと思っています。そのためのモデル事業を開始したいと思います。制度の特徴ですが、ただ「地震保険に加入しましょう」ではなく、「命を守る」という仕組と、「守った命で生活再建するときに円滑に再建できるように」というところを2つ組み合わせた制度で、全国初めてになると思います。市町村を通じた間接補助という形で実施したいと思います。
考え方ですが、住宅の部分補強をした人に、保険料を補助する構成にしてあります。特に高齢者世帯等、自分が住めればいいという形で全体の補強を躊躇されている方も、例えば居間や寝室など、普段居るところが補強されていれば、リーズナブルというか、合理的な価格で命を守れる場所を作ることができると同時に、命は助かったけれども生活再建に支障があるということがないように、合わせて保険料を補助することを目標にしています。高齢者等、災害弱者への支援、さらには地震被害への意識付けを通して、地震保険への加入促進を図っていきたい。現在全国15位にある地震保険加入率を何とか引き上げられないかということで、モデル事業を実施したいと思っています。
ちなみに、なぜモデル事業かと言うと、市町村にどの程度対応していただけるかというところが強制的ではなく、まず賛同していただける市町村を対象とします。何が起きるかと言うと、市町村で部分補強する補助制度を持っているところがあります。今回の県補助は、部分補強するところに県補助を上乗せします。上乗せするための条件として「地震保険に加入してください」という作りになっています。もし私が窓口に行って部分補強したいと思ったときに、2つ(の制度を)提示されるわけです。ひとつは「保険に加入しないけれども30万円の補助です」という商品か、「保険に加入して40万円の補助をもらうか」という選択肢になるわけです。実際、代わりに6,700円の余分な保険料を負担しなければいけない。1年ではなく更新していくという気持ちになれるか。とりあえず県は5年補助することを想定しているわけですが、5倍すると3万円超になります。この水準設定が良いのかどうかも含めて、どのような選択をしていただけるのか。そして1回入った地震保険に加入し続けてもらえるのかというところを見極めていく必要があるだろうと思っています。「一般の方を全て対象に」という意見もあるでしょうが、まず最初に命を守るという意味では、モデル事業の対象としては高齢者世帯、障害者世帯でこの制度設計の有効性を確認した上で、今後の展開につなげていきたいと思っています。
※報道資料 ※モデル事業の概要
(新潟県立大学開学後の取り組みについて)(文頭に戻る)
開学から半年経った新潟県立大学は、中間評価ということで独立行政法人評価委員会から評価いただくことになりますが、設置者としてこの半年間、様々な取り組みを実施してもらったという受け止めをしています。例えば外部資金の獲得ですが、教育・研究への取り組みでかなり競争率が高かったのですが「平成21年度大学教育・学生支援推進事業」の(全国で)57件の申請のうち、8件しか採択されなかったもののひとつに選定されました。約1,500万円ですが、競争率が高い中で勝ち取り、かなり価値があると思っています。その他にも、科学研究費補助金は件数10件、2,288万円を外部資金として導入に成功しています。その他の外部資金で15件、金額にして1億円強。合計で約1億4,000万円くらいの外部資金を導入できたということで、一定の社会的評価をいただいているのではないかと受け止めています。当初予算では、外部からの受託は200万円という計上でしたが、それを遙かに凌ぐ約1億4,000万円の外部資金導入に成功したということですので、かなり良い滑り出しだったのではないかと受け止めています。
各種講演会も実施しています。新潟と縁の深い環日本海地域で赴任経験がある、元駐外国大使の講演会も実施して、盛況でした。元駐韓国日本大使の高野紀元さん、元駐ウズベキスタン日本大使の河東哲夫さん、前駐中国特命全権大使の阿南惟茂さんに、ホットな話題解説、講演をしていただきました。
また地域・社会との連携や協働の推進を積極的に実施しており、「地域連携センター」が設置されましたし、公開講座も頻繁に行われています。新潟市との包括連携協定も締結されました。
また大学発の積極的な情報発信も進んでいます。北東アジア言語教育学会の開催、日・中・韓「日本研究」シンポジウム。予定ですが、今月21日に北東アジア学会新潟大会が開催されます。
さらに海外の大学との提携は、慶北外国語大学校と教育・学術交流の協定締結予定になっています。環日本海の拠点としての新潟の地位を高めてくれる活動を、今後とも実施していくことを期待しています。
※報道資料 ※開学後の取組
(北陸新幹線負担金に関する県からの質問に対する対応状況について)(文頭に戻る)
北陸新幹線負担金に対する対応をどのようにしてもらっているかということです。前原国土交通大臣から「懇切丁寧に説明している」というお話があったようですが、鉄道・運輸機構から誠意ある回答というのは、自分たちの主張を「こういうふうに考える」と押し付けるのではなく、事実関係をしっかりと情報開示していただくことをやらないと、いくら回数を重ねても何も分からないわけです。数字を加工して「こうなっています」と、自分たちの都合の良い説明だけするのは説明とは言わない。情報公開とは言わないと思っています。
「1 工区別・工種別の単価等について」、「2 平成20年度決算・事業結果について」、「3 その他」について、十分な回答をもらっていません。例えば「工区別・工種別の単価等を教えてほしい」という話では、「予定価格、落札額、落札者等を出してください」ということについて、(説明が)全く不十分です。「一般管理費の内訳を出してくれ」ということについても、全く不十分。執行率が100%を超える事業とはどういうことかと言うと、落札価格で金額が決まっているのに、そのあと金額が増加しています。「なぜ落札価格よりもたくさんお金を払っているのか」、何があったのかというところの説明を全くいただいていない。例えば大清水トンネルは、上越新幹線(建設)のときに大出水事故があって、工事費が増えましたと。それは「そういうこともあるでしょう」ということですが、過去の(新幹線建設の)平均的な単価から算出したものが、なぜ2倍以上に増えるのか。何か事故がありましたか、というような部分は全くご説明いただいていないということです。増えた部分については、どうやって鉄道・運輸機構なり国土交通省なりにその金額が妥当なのかを確認したのかについても、全く情報開示がありません。「予定価格のkm単価で倍以上の開きがあるが、なぜそんなことが起きるのか」ということについてもご説明いただいていません。「新潟県外の施設について負担を求められていますが、なぜこれが共通経費なのか」については、後ほど、どういう回答が来ているかご説明します。
「平成20年度決算・事業結果」に限っても、「37.3億円の支障物の移転はどういうものをやったのか」ということについてお答えがない。委託工事も同様です。さらによく分からないのが、「平成20年度の整備新幹線事業費は国が1,554億円、地方負担が1,037億円で、(国と地方の)負担割合は確か2:1のはずですが、なぜそうならないのでしょうか」ということについても、ご説明は一切ありません。梨の礫ということです。
「その他」について、建設勘定に役職員給与が入っていますが、役職員の人数、配属先もよく分からない。法定福利費は金額についても計算式を出すわけではなく「人が違うから違います」みたいな、よく分からない回答が来ています。もっと酷いと思うのは「鉄建公団時代の財務諸表、事業報告書を出してほしい」と聞いたら「ない」と言うのです。本当ですかと。どうしてないかと言うと、「5年以上前のものは保存義務がないから存在しません」と言うのですが、国に対して申請しているのだからあるだろうと。まずこういう基本的な資料は出していただきたいと思っています。想定している新幹線開業後の運転ダイヤについて、「1分1秒違わないように出せ」というのが無理なのは分かります。ただ、大宮-東京間で容量に制限があるわけです。東北新幹線の増発も今後予定されているわけですが、どれくらいの容量でどういったものを考えているのか。なぜ主要駅は必ず停車する前提で組まれていて、上越(仮称)駅は高速通過という規格になっているのか。運用を念頭に置かないで規格は定められるわけがないので、どういう発想の元で上越(仮称)駅の高速通過という規格を設定したのか根拠を聞いているのですが、これも梨の礫ということです。
さらに、直接前原大臣と面会した際に、工事費の落札率が高いわけですが、「それは私も関心があります」と。したがって「調査します」と約束したのですが、現在に至っても調査をどう進めるのか、どういう状況なのか、理由は何なのかについての情報開示はいただいていません。
どういう回答が来ているかの例ですが、こういうふうに質問しました。「新潟県以外の施設で新潟県に請求書を回しました」というリストです。約440億円になります。それぞれの施設にどういうものがあるかというと、「主な工種」で高架橋を作りました、トンネル・盛土しました、橋りょうを作りました、というのがあります。「これがどうして共通経費なのかについて、それぞれの根拠を教えてください」という質問をしたわけです。それに対する機構の回答は「要綱に書いてあります」と。別表2の注2に「共通経費とは、車両基地、保守基地、変電、指令、工事用機械、工事用建物、諸建物、工事附帯事務費、管理費をいう」と定められており、これが共通経費の根拠となっている。これが回答です。前原大臣はこれが「懇切丁寧な回答」と言うのでしょうか。そうだとすると、ほとんど国が何も情報開示しないということに等しいのではないのかと思っています。もしこれで懇切丁寧な回答と(前原大臣は)お考えなのだとすると、「ちょっとこの国の将来は暗いな」という感じを禁じざるを得ません。いずれにしても、まず情報開示をしっかりやっていただきたいということを強く申し上げたいと思います。
※報道資料 ※鉄道・運輸機構からの回答例
6 質 疑(10:17~10:41)
(北陸新幹線負担金に関する県からの質問に対する対応状況について)(文頭に戻る)
Q
2月から説明を待っていたわけですが、全く回答がないというか、全く十分な説明がないものもあるということですか。
A 知 事
一番最初に、2月時点で「とにかく内訳を出してくださいね」と。「ブラックボックスは酷いじゃないですか」と言ったわけです。それからずっと放っておかれたわけです。ようやく政権が替わってから、内訳が一部開示された。不十分なので、さらに追加で聞いていると。大体そんな流れです。
Q
政権が替わったことで、こういった詳しい質問もできるようになったと。
A 知 事
そういうことです。そういうところがあります。
Q
この前、国地方係争処理委員会に審査を申し入れしましたが、他県からは知事の「負担増の説明を求めていく姿勢に協力していきたい」とコメントする一方で、開業の遅れを懸念する声もあります。そういった他県の反応を、知事としてどう受け止めていますか。
A 知 事
何度も言っていますが、今回のその2認可は補正予算に対してのその2認可です。年度途中で予算を付けるときにどういう話をしましたか。「前倒し」と(国は)言いました。いつから「遅れる」という話になったのでしょうか。何度聞いても、そのこと(への回答)は戻って来ません。補正予算を付けるときの理由は前倒しです。それがいつ「遅れる」という話に変わるのでしょうか、というところです。少しでも話を進めておくにはどうしたら良いかということになると、各県が財政負担するわけです。財政負担した県に、「それぞれひとつずつ全停車の駅を作りましょう」と協力していただければ良いです。ずっと拒否されています。ぜひ大局的な判断で、みんなで協同してやるということであれば、一緒にお金を出したところが全停車の駅をひとつずつ作っていきましょう、と足並みを揃えて国に交渉していただくと、早く進むのではないかと。ぜひ大局的な判断を期待したいと思っています。これはリース料のバックも同じです。協力というのは平面的であってはいけないと思います。両方お互いの立場を考えて、それでやりましょう、ということだと思います。
Q
新潟県以外の各県に対して、国の方は新たな工事を行う手続きをどんどん進めています。新潟県と各県の違いが際立ってきたという状況について、一方では国が手続きを進めていることについてどのように思いますか。
A 知 事
無効な手続きですから、意味がないと思っています。法律でなぜ、自治体の意見を聴かないといけないと書いてあるかというと、「資金負担したところの意見を反映させましょう」ということが、法律に書いてある「意見聴取をしなければならない」という意味です。意見聴取をしていません。このところをどう思いますか。質問には答えない、情報は出さない、面会を申し込んでも時間を作らない、呼びつけたと思えば発言を遮る。どうしてこれが、地元の意見を聴いたことになるのでしょうか。
(佐渡-羽田航空路等について)(文頭に戻る)
Q
佐渡-羽田線の関係ですが、知事は先般の(佐渡市で行われた)懇談会のときに、「いざとなれば枠を売ることは可能である」と。「枠、いらんかね」と。だからリスクのない計画なんだ、という趣旨の話をしていました。「枠を売る」というのは、具体的にどのようなことなのか説明していただきたいのですが。
A 知 事
「枠を直接売る」ということは申し上げていません。(羽田の発着枠は)年間の利用価値で言うと、(1枠)10億円以上にもなると言われることもあります。つまり、ビジネスとして実証するとどれくらい収益が得られる枠なのでしょうか、と。そのときに「『枠、いらんかね』と言って売るわけにはいかないけれども」と、あのときに言ったのです。(売るわけには)いかないのですが、例えばM&A(企業の合併と買収)があるかもしれません。航空会社の買収と。そのときに航空会社によっては、今まで羽田に入れなかったが、その航空会社を買収することによって、枠を活用する可能性がある、と。つまり、株券を持っていることによって、買収、売買、M&Aという可能性があるはずである、という指摘をしたということです。
Q
佐渡-羽田線に対して出た枠について、M&Aで買収した会社が佐渡-羽田線以外に使う場合、その枠が残ったままで行くものなのでしょうか。
A 知 事
可能性があるということを指摘した、ということです。
Q
「リスクがない」というのは、どういう意味でリスクがないということでしょうか。
A 知 事
リスクフリーにし得る可能性があるということです。いくらでM&Aができるか。つまり株を持っている。皆さんの中では「初期費用」と書く人がいますが、60億円については「初期投資」です。費用ではありません。すなわち、貸借対照表上の「資産」に残るわけです。「お金を使って人件費でなくなって、戻ってきません」ということではないです。そういったものに対して、普通、資本集約型の産業というのは、資本を大きめにするわけです。その代わりに株で集めると。自治体の第三セクターの問題は、それを「借入」でやるケースが多いことが、その後の経営を難しくしています。本当は、資本集約型の産業というのは、資本金で集めておくべきです。集まっている資本金を会社で売買する。すなわち、公開されていないが、株券の価値としては譲渡されることによって航空機の所有権等を含めて確保できるので、これをリスクという意味で言うと、その航空機を他に転用する会社にとってはメリットになるわけですから、一定の値段が付いてくるということを意味しています。そのときに、その枠を転用できる会社がM&Aをかけた場合に、どういう値段が付いてくるのか。多少、会社の中に累損が残っていたとしても、株の価値がマイナスにならないケースもあり得るという話をしました。
Q
あくまでも可能性ということですか。
A 知 事
もちろんです。
Q
先日、佐渡市の高野市長が佐渡-羽田便について相応の負担をするということを表明されましたが、県としては12月議会に向けて、どういった対応をしていくのかを含めて教えてください。
A 知 事
まず佐渡市の回答をいただいてから、県の対応を最終的に決めていきたいと思ってい ます。
Q
1年近く止まったままの佐渡-新潟線の方ですが、これについての再開の見通しと今後の取組指針について教えてください。
A 知 事
残念ながら航空会社が見つかっていないという現状と認識しています。
Q
生活航路という意味では、佐渡-羽田線、佐渡-新潟線のどちらの方が優先順位が高いのでしょうか。
A 知 事
私一人で決める話ではないと思っています。例えば麻酔医の先生の確保という意味で言えば、佐渡-羽田便の方が有効でしょうし、冬、海が荒れて佐渡汽船が止まったときに新潟へのアクセスという意味であれば、佐渡-新潟便の方が有効でしょうし、人によっても違ってくると思っています。
Q
仮に佐渡-羽田間が定期就航することになって、佐渡-新潟間も就航する会社が見つかったということになれば、赤字の補填というのは、それぞれするという認識で良いのでしょうか。
A 知 事
佐渡-羽田便が通れば、空いた時間で佐渡-新潟間も飛べますよね。どういう状況で路線が確保できるかによって、それが明らかになったときに決めれば良い話だと思っています。
Q
旭神航空が佐渡-新潟間の撤退を表明した一昨年ですが、そのときに県の経営参画について、知事は「赤字路線を公的に運営するのはいかがなものか」と慎重な発言していたようですが、一方で佐渡-羽田便は、県が会社設立を含めて検討するということですので、「佐渡-羽田線の方が優先されるべきだ」という判断のもとで、選択しているということではないのでしょうか。
A 知 事
まず赤字路線について、バスやフェリーにも言えることですが、赤字だと一切飛んではいけないのか、と。今の話は前後の関係が分からないので、当時の発言もう1回チェックしてみる必要があると思います。
佐渡汽船のときにずっと申し上げてきたのは、出資して経営権を使って赤字のものを運航させれば、株主に対する背任になります。会社財産を棄損させることを強要するのは、上場会社に対して許せないでしょう。すなわち、出資する形で赤字を強いる経営を強要するのはいけないということを申し上げてきています。小木-直江津航路も含めて、赤字であっても公的事情があれば、赤字を「補助金」という形で出して運航すべきであるということを申し上げてきました。多分、その流れの中の話だと思いますが、「経営主体として誰がやるのですか」ということと、赤字補填して、公的な航路をどう維持するかは別の話だと思います。運営の話と補助金の話を混同してはいけないと私は思っています。
したがって、会社が効率性を追求することは必要です。ただ、ベースとして赤字になる部分を公的事情があって運営する場合は補助金で、フローで支えるべきであって、赤字であっても無限の信用とは言いませんが、公的自治体の信用を背景に赤字垂れ流しのまま運用していくやり方はよろしくないと、今でも思っています。
Q
小木-直江津航路ですが、色々あってフェリーが2隻から1隻体制になっているわけです。県の方で「小木直江津航路二隻化戦略検討委員会」があります。具体的に二隻化に復活できる展望と戦略について、知事はどのように思っていますか。
A 知 事
検討委員会で検討していただいています。
Q
さらに佐渡-羽田線ができることで、重複して小さなパイの奪い合いで、ますます二隻化が難しくなる可能性はありませんか。
A 知 事
新たに需要が発生するかもしれないという部分も含めて、専門家にご検討いただいたということだと思っています。
Q
「新たに需要が発生するかもしれない」という段階で投資するのは、見合うものなのでしょうか。
A 知 事
そのリスクも含めて、検討委員の専門の先生方からご検討いただいたということです。
(新潟デスティネーションキャンペーンについて)(文頭に戻る)
Q
デスティネーションキャンペーンが始まっていますが、新潟だけではなく、持ち回りで色々な県でやっている話に過ぎません。今回、取り立てて新潟のデスティネーションキャンペーンは、JRが力を入れてやってくれているという認識はありますか。
A 知 事
時系列で見たときに、今回、JRとのデスティネーションキャンペーンは上手くいっている部分があるのではないかと思っています。今回、新型インフルエンザや、昨年の秋以降のリーマンショックに端を発する世界同時不況が発生した中で、1~6月は5%増の入込客数を確保できましたし、4~6月に限ると10%増になっています。佐渡の数字は早く分かるのですが、9月の数字も大変良い成績が出ています。多分、皆さんもお感じになっていると思いますが、「天地人効果」も大きく出ていると思います。色々な団体の方々と観光スポットでお会いすることもあって、自治体、地域、事業者、JRで上手く連携が取れて、今回のデスティネーションキャンペーンが実施できているという感覚を持っています。
(戸別所得保障制度について)(文頭に戻る)
Q
戸別所得補償制度について、県は昨日、農林水産省にパブリックコメントで意見を出しましたが、その中で生産調整についての言及がありませんでした。選択減反制になることによって、米価下落など色々な影響が考えられると思いますが、選択減反制についての知事の見解を伺います。
A 知 事
基本的には、価格支持政策から所得保障制度に移行させるべきだろうと。これは食料安全保障と食料自給率の向上という観点からもそうだと思っています。元々GATTからWTOに変わるときに、国家貿易管理品目にしていた食料を「例外なき関税化」に換えたわけです。でも、そのときに「食料安全保障という概念を捨てたのか」というと、そういうことではないわけです。本来ならばレッド補助金のものを、所得保障というような形で呼ぶのか。呼び方は別にして、いわゆる生産補助金、通常であればWTOルールでレッド補助金になるものを許容しましょう、となっているわけです。農業は生産補助金を出し得るということになっているのが今は国際ルールですから、自国の食料安全保障をどう確保して、食料危機に対してどう対応するか。これは国益と国の安全保障というのも含めて対応することが許される体系の中でとるべき政策というのが「所得保障制度」だろうと思っています。
したがって、今お話になった選択減反制を残すのは望ましくないです。ただ、運用によっては事実上なくなったのと同じような運用も可能であろうと。例えばプレミアムを付けて、非主食用米の米の生産に誘導できるということになれば、あってもなくても事実上こちらの方に流れるという運用も可能ではないかと思いますし、いずれにしても一番まず困るところを意見として申し上げる必要があると思っています。それが解決でき、包括的に飲み込まれるというような形になれば、原理原則の話は冒頭に書きましたので、基本的には所得保障制度で評価するというところに包含されると思います。
Q
国は今まで大規模化や農地の集積を進めてきているわけですが、今回この制度が始まることによって、「農業を続けようか」という人が出てくれば、集積等が上手く進まなくなるという面もあると思いますが。
A 知 事
同感です。したがって、県もいきなり全部やらずにいくつかのパターンを作って中山間地向け、広大な面積を持っている大規模向けで、どういう制度設計がいいのかということでモデル事業を始めているわけです。その結果を見た上で、本当は変えなければいけないと思います。それなしに、いきなり全国一律ということになれば混乱が生じるだろうと思っていますので、地域の事情に配慮した制度設計ができるように、今回パブリックコメントで意見を出させていただきました。
全部、国が東京の霞ヶ関の机の上で決めるのではなくて、地方に裁量部分を持たせてほしい。米に適したところと、大豆に適したところは違うし、周りが全部水田なのに家の田んぼの真ん中だけ大豆では上手くいかないに決まっているわけです。それが上手くできるような仕組をどういうふうにインセンティブ(誘因)付けするのかと言うと、地域、人、状況によって変わってくるわけですから、裁量を(地方に)持たせていただくことが必須ではないかと思っています。
(「事業仕分け」の県への影響等について)(文頭に戻る)
Q
今日から国の方で事業仕分けが始まっていますが、色々な予算の見直しが始まれば県予算もさらに色々な見直しなど影響が出てくると思います。県独自で見直しや事業仕分けみたいなものを考えているのでしょうか。また、公共事業予算が大きく削られた場合に県内の建設業に大きな打撃が出ると思いますが、その手当や対策みたいなものは考えていますか。
A 知 事
実は公共事業の総額で県内への影響は決まらないのです。どういうことかと言うと、直轄事業みたいなものをやると県内事業者は受注できていないのです。9割方県外へ出てしまうという形になっています。県内に影響があるかどうかは、ものにもよります。例えば鉄の橋を作れば、確かに卸業者が口銭を取れるというところはありますが、大部分は新潟県内に電炉も高炉もないわけですから、その金は県外に出ていくわけです。一方、土盛をすれば、基本的にそのお金は人件費となって県内に落ちていくということですので、工事の種類、発注者、対象によって県内への影響は変わってきます。総額によってどういう影響が出るかというのは一律に決まらないということです。中身の設定の仕方によって、県内に額が減ってもプラスにはできるし、逆に言えば額が増えても県内はマイナスになるケースもあるということだと思っていますので、総額だけの議論はすべきでないと思います。
もう一点は、効率的な政府を作っていくということで「行政改革推進室」を設けて不断の見直しを進めています。さらに、国のようなやり方が良いのかどうかというところについて、事業仕分けでやっている自治体もあります。我が県も、平成15年に事業仕分けをやっています。その結果については、当然持っています。それを実施するかどうかについて、今のようなやり方がいいのかどうかも見極めてから、新たな手法を導入してもいいのかなと思っています。いずれにしても、不断の努力は継続していきたいと思います。
Q
事業仕分けが447項目あったと思いますが、どの分野、どの項目に注目したいというようなものはありますか。
A 知 事
関係するところは注目したいと思います。
Q
大体でもいいですが、どの分野とかありますか。
A 知 事
まず交付税でしょうね。一括補助金と交付税。これは法定税率が低すぎるのです。それを霞ヶ関内の調整でやってきたがために、三位一体の改革も地方へのしわ寄せというような結果を招いています。一括補助金というのは第二交付税化する部分があるわけで、それとの関係の中でどう考えていくのかというのは議論が多分なされていくのだろうと思います。これは地方自治の本質ですので、補助裏、直轄事業負担金などを強制的に取られて、ほとんど自治体に裁量のない現状をどう改めるかという本質的な議論をぜひやっていただきたい。ここを注目したいと思っています。
(髙島前広報監の行政刷新会議事務局広報担当への就任について)(文頭に戻る)
Q
行政刷新会議事務局の広報担当に前広報監を勤められた髙島哲夫さんが就きましたが、所感を一言お願いします。
A 知 事
新潟県で公衆、国民の皆様と対話するということを経験されたわけですので、ぜひその経験を踏まえて今度は県民だけではなく、国全体との情報開示、キャッチボールという重大な任務に当たられているわけです。新潟県の経験を踏まえて良い仕事をしてほしいと祈念しています。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
