1 日 時 平成22年4月15日(木)
2 場 所 記者会見室
3 知事発表項目
・中国青海省地震について
・平成22年度「ふるさと雇用再生特別基金事業」及び「緊急雇用創出基金事業」を活用した雇用創出について
4 質疑項目一覧
・原子力安全・保安院の分離独立について
5 知事発表(10:04~10:10)
(中国青海省地震について)(文頭に戻る)
まず、昨日に中国青海省で発生した地震で犠牲になられた皆様に対して心より哀悼の意を表するとともに、ご冥福をお祈りしたいと思います。本日午後になると思いますが、中国総領事館の先遣隊の副総領事のところに、森副知事から哀悼の意を表すとともにお見舞金を届けたいと思います。加えて新潟県として何ができるか支援の申し出をしたいと思います。一刻も早く被災されている方々が救助されるとともに、復興に向けて歩みが進むようにお祈りします。
(平成22年度「ふるさと雇用再生特別基金事業」及び「緊急雇用創出基金事業」を活用した雇用創出について)(文頭に戻る)
景気が二番底を迎える懸念が若干薄らいできているという状況ですが、依然として雇用環境は厳しい状況にあります。今年度においても「ふるさと雇用再生特別基金事業」と「緊急雇用創出事業臨時特例基金事業」を活用して、新規に募集したいと思います。
今年の特徴としては、「重点分野雇用創出事業」を実施したいと思います。これは、介護、農林、観光等の成長分野において、失業された方を対象に短期の雇用を想定しています。それから、失業された方が次に新しい技術、経験を身につけていただく「地域人材育成事業」は、OFF-JT(講義等)、OJT(職場実習等)のどちらでも構わないのですが、職場で実施、または研修を受ける。これは、雇用される前に研修するのではなく、雇用された後に研修するという形で将来の地域全体の力を上げていくことにも繋げていきたいと思っています。当初分の人数計画ですが、総合計5,387名の新規雇用を今現在において予定しています。
具体的にどういう事業があるかを、今日からホームページで公開したいと思います。いくつか例を申し上げますと、「メディカルクラーク(医師事務作業補助者)等養成・配置事業」、「介護員(ヘルパー)養成・配置事業」、「農業法人等新規就業促進事業」といった事業を実施しますので、詳細をお知りになりたい方は担当課、もしくはハローワークの方にお尋ねいただければ情報を得ることができます。これは一斉にということではなく、各事業主体が順次募集をかけていくことになります。
※報道資料
(夜間の精神科医療システム拡充について)(文頭に戻る)
現在、新潟県内の精神科(医療)は、特に勤務時間外ということになると、全県1ブロックで、それも曜日によって順回りという状況になっています。夜間、休日の精神科の受診がなかなかできないということで、少し(体調に)不調を覚えている方々も仕事を持っている方などは、少し(病院に)行きにくいという状況があったと認識しています。特に遠距離になるとなかなか行きにくいというところがありますので、県内を2ブロックに分け、2箇所の病院で対応したいと思います。
現在、月~金曜日は県立精神医療センター(長岡)での受診が可能でした。土曜日が県立小出病院、日曜日が新潟市内8病院で輪番になっていました。これを5月から月・火・土・日の4日間を2ブロックに分けて、(北圏域は)県北・新潟市内での輪番、それから(南圏域は)今までの長岡の精神医療センターに加えて、小出病院等、県央、魚沼、上越での持ち回りという形で対応したいと思います。
特に、心の病は自覚症状が少ない上に、「うつ」というような形で将来を悲観していくということになると、自殺に結びついてしまうこともあります。早い段階での治療を受けやすい体制を整備することによって、自殺者の低下にも結びついてほしいと期待しています。
※報道資料
6 質 疑(10:10~10:30)
(原子力安全・保安院の分離独立について)(文頭に戻る)
Q
月曜日の原発視察の時にも伺ったのですが、原子力安全・保安院の分離独立に触れて、「分離独立だけでは足りず、それで解決するわけではない」ということを発言していました。確認ですが、分離独立自体は求めるということでしょうか。
A 知 事
もちろんそうです。書き方は少しどうかな、という感じはありましたが、分離独立について規制官庁と事業推進官庁が一緒にあるという状況は好ましくないと思っていますので、ぜひ分けていただきたい。ただ、それをやるとすべて物事が解決するというほど単純なものではないと思っています。
Q
あるべき規制機関のあり方について、今どのように考えていますか。
A 知 事
規制をすると問題が解決するということではないのです。
ひとつ例を挙げると、「インターネットというのは使い方を間違えると有害です」と。したがって、規制してネットワークを止めましょう、電源オフにしましょう、というところまでいくのが一番安全ということなのですが、それは社会の営みに大きな影響を与えるので、そういうことを求めることではないと思っています。すなわち、今日より明日が安全になっていく。問題があったときにフィードバックがかかって、同じことを繰り返さないような仕組。人間は自然の前に謙虚でなければいけないと思っています。すべてわかっているものだから対応するということではなく、トラブルがあれば、なぜトラブルが起きたのか。機械系なのか、人の(指揮)系統なのか。ここに課題があったとすると、それをどう戻していくのかをフィードバックがかかっていく仕組をしっかり構築する必要があるのだと思います。どこかで基準を定めて「基準を守っていればいい」という問題ではなく、より安全にしていくマネジメントの仕組をしっかりと構築していくことが重要だと思います。
Q
国の規制機関の中でそういう仕組を作っておくということですか。
A 知 事
そういうことです。具体的な表現の仕方等は柏崎市長、刈羽村長と少し詰める必要があると思っています。
Q
いつ求めるかというのはまだ決まらないのですか。
A 知 事
まずはペーパーワークをやっています。
Q
柏崎市長と刈羽村長と知事との間で、分離独立を求めるということについては、(三者の見解が)一致しているという認識ですか。
A 知 事
「違う」という感覚がありますか。
Q
三人とも同じ考えで、その上で国に申し入れをしていくということでよいですか。
A 知 事
私に三人の最終見解を聞かれても私の受け止め方しか申し上げられません。私はそこに見解の違いがあったという認識はないです。
Q
知事としては、分離独立した後、原子力安全・保安院と原子力安全委員会の関係はどうあるべきだと考えていますか。
A 知 事
屋上屋という形になるのか、それとも融合させるのか選択肢は一つではないと思います。今の段階で申し上げられることは、規制官庁が事業推進官庁と同一ということは避けるべきだということです。分業すればすべて解決するということだとも思っていません。これからペーパーワークをした上で、「安全確保をしてください」という抽象的な話ではなく、「こうあるべきではないか」という具体的なところを、まず三首長で共通認識を作りたいと思っています。
もうひとつは原子力安全・保安院には、少なくとも国民の命を守る最前線の機能を果たしてほしいと思っています。事業者を規制していればいいということではなく、何か事象が起こったときに国民、県民に対して最初に解説して、情報を発信する機能が弱いのだと思います。地震の直後は、かなりその辺を申し入れして、現場ですぐ記者会見を開いてもらうように(お願い)したつもりですが、人が変わると何となく情報発信機能が緩んできているという印象を私は持っています。加えて報道機関からも「柏崎で発表されてもなかなか(対応が困難)」という話もあって、情報の出し方をどうするのかということも本当は報道機関の皆さんも含めて相談しないといけないのかな、とも思っています。少なくとも情報をもっと出していく。直接、国民、県民に対して責任を持つという役割を持ってもらう必要があるのではないかと思っています。
(「首長新党」の結成報道について)(文頭に戻る)
Q
杉並区長たちが「首長新党」の結成を言い出しているようですが、その動きをどう見ているのかということと、参加や応援団になるという考えがあるかどうか伺います。
A 知 事
今の日本の閉塞感はどこから来るのだろうということになると、結局は中央集権が強すぎるということだと思います。組織全体、そしてまた国全体で一番問題を抱えている現場が解決策を提示することができるような社会、一人の知恵よりも多くの知恵を結集して結果として良い政策ができていく体制を作っていかないと、日本全体が大きな閉塞感の中に沈んでいってしまうという危機感を持っています。そういう意味で、それを実感しておられる首長経験者の方々が、「国と地方の争いではないか」みたいな目で見られると困るところがありますが、そうではなく、「国全体が自立的により良くなっていく仕組をどう作るべきか」ということを、肌身で実感されているグループが立ち上がるということには期待感を持っています。今後のことについては、特段決めているものはありません。
(国の新年度事業に対する評価等について)(文頭に戻る)
Q
新年度に入ってからまだ2週間で早いかとは思いますが、新年度から始まった国の事業についての所感を伺います。具体的には、農業で言えば戸別所得補償制度、福祉分野であれば子ども手当、一方で、マニフェストに以前掲げていてなかなか進んでいないと思われる国と地方とのあり方では、「国と地方との協議の場」の設定がまだまだなされていないというところもあるかと思いますが、所感を伺います。
A 知 事
新制度が始まったといっても受付が始まった等の段階で、少し評価は早いのかなと思っています。所感で申し上げれば、今ご指摘いただいた戸別所得補償制度ですが、前々から要望しているところもあって、私は効率の良くない制度だと思っています。基本的な方向は正しい。つまり食料安全保障というのは各国固有の権利という考え方は世界で共有されているし、ウルグアイ・ラウンドでWTOに移行したときも数量制限を止めたという話であって、日本は「自由化した」と誤解したのですが、自由化をしたわけではないのです。要は「例外なき関税化でいきましょう」というだけで、食料安全保障は各国固有の権利であるというのは何らスタンスが変わっていないわけです。それに対して必要な施策をようやく踏み出したということで、基本的な方向は大いに評価しています。
しかしながら実施の仕方でみると、一律に下駄を履かせて主食用米を作りましょうと。お米を作るとお金を余分にあげます、という形で施策を展開するとどうなるかというと、「皆さん、主食用米を作りましょう」という施策になるわけです。そうすると米余りの問題をどうするのですか、ということになるわけです。むしろ食料自給率を上げるには小麦粉代替、もしくはバイオエタノール等に使っていくような非主食用米の生産にシフトしなければいけない。主食用米を作るとお金をあげて、そこに対して減反をしてくださいという、アクセルを踏みながらブレーキを踏むという政策をとっているので5,000億円もかかってしまう。本来やるべきことは主食用米から非主食用米にシフトしていくという政策をやれば、もっと金額も低く効率的に実施できるということです。今回はモデル事業ということですから、なぜこんなにお金がかかるのかということを国でも検証した上で、県も情報を出して要請していきたいと思いますが、ぜひ貴重な税金を有効に使っていただく政策に転換してほしいと思っています。
子ども手当についても方向性は基本的に大いに評価しています。少子化を止めて国の将来の方向性を見えるようにしていくためには、やはり子育て環境を充実しなければならず、そのためにも経済的なゆとりと時間的なゆとりを同時達成しなければいけない。それを同時達成した国が合計特殊出生率を回復させている。世界の事実、歴史が物語っているわけですので方向性としてはいいと思いますが、ただ拙速感は少し残ると思っています。県が必ずしも直接事務をやるわけではないので、市町村等の評価、それから日本人の子弟なのに給付されないで外国にいる子弟に給付されるというような制度的な欠陥というところもどうしていくのかを、少し見極める必要があると思っています。
地域主権ですが、どこまで行くのかというところを少し見極めたいと思っています。中央が地方に箇所付けで方向性を付けるというのは地域主権の考え方に逸脱するのではないかと思っています。本来は税財源を移譲して、地域の課題は地域で解決するという地域主権の理念に沿って施策が展開されるべきだと思っています。実際そういう方向に動いていくのかどうかの見極めが必要ではないかと思っています。
(上信越自動車道の4車線化整備等について)(文頭に戻る)
Q
上信越道の4車線化についての所感と、それと同時に高速道路の料金体系が変わることが決まりました。これについての所感と、特に観光など県内経済への影響を感じることがあれば聞かせてください。
A 知 事
上信越道についてですが、この区間で今年の冬、車が立ち往生してしまって閉じ込められたと。結局、除雪車が片側一車線なのでうまく機動できなかったところに原因がありました。今年は一酸化炭素中毒が大変多かったわけですが、場合によっては、雪の中に閉じ込められると命にもかかわる事象になってしまうわけです。実際、高速道路の対面通行というのは事故も起きていますので、この危ない区間、それから豪雪地帯における安全性の確保、渋滞の発生件数も非常に多い区間であるということを考えると、今回4車線化の決定をしていただいたというのは大変ありがたいと思っています。4車線化に携わった関係者の皆様方に感謝を申し上げたいと思います。1日も早い4車線化の実現を期待しています。
それから料金体系ですが、これは「全部決まった」という理解でいいのでしょうか。本当であればTDM(トランスポート・ディマンド・マネジメント)という考え方がありますが、時間帯や交通量に応じて料金政策で混雑するところを減らして、社会全体のコストをミニマムにする。そういう思想でETC(ノンストップ自動料金収受システム)が入ったのではなかったのかと思っています。このTDMという考えなしにバサッと一律(の料金)で、ということが、本当に社会全体にとってどういう意味があるのか。そして利用者の声を受けた形になっているのかどうかという点については、疑問なしとはしないということです。
県内に関して言うと、無料化の実験対象区域に新潟中央インターチェンジから日本海東北自動車道を対象にしていただきました。全国的にはどうかわかりませんが、ここの部分は高く評価しています。並行する新新バイパスの渋滞が朝夕どうなるのか。そして今まで高速交通体系から取り残されていた県北地域の瀬波温泉等を中心とする観光にどういう影響があるのか。交通量自体は(荒川胎内インターチェンジ~神林岩船港インターチェンジの)無料化で既にプラスになっていると思っていますが、高速交通体系が遅くなったとはいえ、整備されたということは評価する部分が大であると受け止めています。まだ欠けている部分として救命救急をどうするのかという点で、夜飛べないドクターヘリ、雪の中で飛べないドクターヘリ、そういった中で食料生産、森林を守っていかなければいけない。地域に住んでいる人の生活を守るためにも、この無料化実験には大いに歓迎・評価したいと思います。
Q
先日、前原国土交通大臣のところに日本海沿岸東北自動車道の関係で要望に行かれた際、「高速道路の整備のあり方自体を国が見直す」という考えを示していますが、欠けている日本海沿岸東北自動車道の部分を、知事はどう整備すべきと考えていますか。
A 知 事
見直していただくときに時間がかかるのであれば、新直轄方式でいいと思っています。既存のスキームの中でいいので、一刻も早く整備を進めていただきたい。実は麻生政権時代に日本海沿岸東北自動車道は何とかならないか、という話も随分したのですがうまくいきませんでした。その最大の原因が環境アセスメント(環境影響評価)が終わっていないということです。
環境アセスメントを実施するかどうかについては、計画路線がどの段階にあるかに関係なく実施可能なのですが、むしろ政務三役の意思決定がどうなされるかがわからないので事務当局が前に踏み出せない状況がありました。前回、前原国土交通大臣のところへ吉村(山形県)知事と一緒に行って前向きなお答えをいただきましたので、事務当局サイドも環境アセスメント(の実施)に踏み切れるのではないかと期待しています。まず環境アセスメントをやって準備を整えて、時間の具合によるのでしょうが、新直轄方式でいけば無料化ということが前提ですので、今まで高速交通体系に遅れていて、経済的に弱い地域なので、新直轄方式でも良いので早く決めていただければと思っています。
Q
前原国土交通大臣から何か具体的な言葉はあったのでしょうか。
A 知 事
ちょっと記憶が違うといけないので(前原国土交通大臣から)言われたとおりに、ぶら下がり(取材)で申し上げたつもりです。
※文中の( )内については、広報広聴課で加筆したものです。
